トレ動画用インスタに載せたダンベルワンハンドロウイング。
主に広背筋に対し効果的で、お気に入り種目の一つです。
しかしこの種目を指導に取り入れることは多くありません。
それは何故でしょうか。
ワンハンドロウイングにおいて大切なのはまず下半身、そしてベンチ等につく手から肩(肩甲骨)及び脊柱から頭にかけてのセットです。
動画を見ると背中の動きに下半身が連動しているのがわかるかと思います。
名称通り片手ずつ行う種目のため、それらの動作を左右均等に行える必要があります。
そのためにも身体の軸が定まっていなければなりません。
背中の種目とはいえ、結局は全身を意識的に操ることが求められます。
動画でやたらと頭が動いているのは、久々に行ったので鏡を見て色々確認しながら動作しているためで、
実際には必要のない動きです。
載せたのはスタンダードなフォームに近いものですが、
一口にワンハンドロウといっても実際にはかなり多くのバリエーションがあります。
・グリップの角度や握り方
・ダンベルの軌道と収縮方向
・上体の前傾角度
・下半身の姿勢と足の位置
・肩甲骨の内外転や挙上下制
・脊柱の回旋の許容範囲
・主動筋の選択
・可動域と動作のテンポ
・チーティングの採用
・ベンチまたはラックなどの利用
こういった要素を総合的に見て、その方(クライアント)が可能な範囲で目的に合わせた動作フォームを決めます。
現時点でワンハンドでの動作は難しいまた効率が悪いと判断すれば、誤ったまま無理に行うのではなく、比較的近い動作であり修正の行い易い両手でのダンベルロウやロウイングマシン等、またはレジスタンスチューブやアイソメトリックなどを用いた代替種目を選択します。
これが筋トレ指導におけるBestとBetterの使い分けとなります。
時間はかかりますが、徐々に体のコントロールができるようになると、こういったややマニアックで効果的な種目にも挑戦できます。
広背筋に苦手意識がある方には是非マスターしてもらいたい種目です。
FLEX2
nishi